平成22年度第2回春日井市廃棄物減量等推進審議会議事録
1 開催日時
平成22年10月18日(月曜日)午後2時~3時30分
2 開催場所
議会棟4階第3委員会室
3 出席者
【会長】
市民団体 仲小路 浩(かすがい環境まちづくりパートナーシップ会議)
【副会長】
学識経験者 岡本 秀昭(名古屋経済大学経営学部教授)
【委員】
市民団体 村瀬 よしゑ(春日井市婦人会協議会)
市民 石原 美恵子
事業者 安達 昭夫(春日井商工会議所理事・事務局長)
宮川 賢生(三和清掃株式会社)
桜井 常雄(ユニー株式会社)
学識経験者 広川 雄三(3R推進マイスター)
行本 正雄(中部大学工学部教授)
【事務局】
環境部長 西尾 義和
ごみ減量推進課長 岩瀬 敏記
清掃事業所長 関戸 嘉智
クリーンセンター
所長 鈴木 元幸
ごみ減量推進課
課長補佐 早川 伸一
管理担当主査 長江 明人
ごみ減量担当主査 北野 将好
主事 仙田 卓也
4 議題
(1)一般廃棄物処理手数料の改定について
5 傍聴者
6名
6 会議資料
- 別紙1 (PDF 150.2KB)
- 資料1 (PDF 69.6KB)
- 資料2 (PDF 48.2KB)
- 資料3‐1 (PDF 55.0KB)
- 資料3‐2 (PDF 137.4KB)
- 資料4 (PDF 111.4KB)
- 資料5 (PDF 56.7KB)
7 議事内容
西尾部長
開会あいさつ
春日井市廃棄物の減量及び適正処理に関する条例施行規則第5条第1項の規定により、以降の議事進行は仲小路会長にお願いする。
仲小路会長
では次第に従って議事を進める。なお、本日の会議は、過半数の委員が出席しており、春日井市廃棄物の減量及び適正処理に関する条例施行規則第5条第2項の規定により、本会議は有効であることを報告する。
始めに、前回の議事内容の確認について、事務局から説明をお願いする。
事務局
前回の議事内容、委員からの意見、資料についてそれぞれ確認
なお、事業系の一般廃棄物はほとんどが生ごみ、紙ごみ、木くずなどの燃やせるごみであり、事業ごみの埋め立ては現在行っていない。ゆえに処理費用については、可燃ごみのデータを参照していることを申し添える。
仲小路会長
12月の答申に向けて、まずは改定の是非について方針を決定したい。
意見・質問があればお願いする。
岡本副会長
今回の資料をもとに、手数料改定の是非を判断せよ、ということか。
広川委員
そうではなく、方向性をまず決めるということでは。
仲小路会長
次回も会議が予定されている。今回で決めるということではない。
事務局
前回の会議の繰り返しになるが、事業ごみについては、現状の手数料が処理費用の約15%であり、他自治体と比べても少ない。また、事業ごみは事業者に処理責任があり、適正な受益者負担が求められる。
一方の家庭ごみは、現状で粗大ごみを含む場合は100円/10kg、含まない場合は無料となっている。
改定の方向性を決めてから、詳しい内容を示していく。
岡本副会長
事業ごみと家庭ごみでは性格が違う。事業ごみは事業者に適正な受益者負担を求めていくべき。
仲小路会長
家庭ごみは、日常的に出るものは、ごみステーションに排出する分と粗大ごみである。家庭ごみをクリーンセンターへ持ち込む場合の手数料(有料化)については、異論ないか。
(異議なし)
仲小路会長
では事業ごみの手数料改正に絞って意見、質問をお願いする。
広川委員
家庭ごみは、出し忘れや一時多量ごみに対するペナルティーと考えては。
事業ごみは、近隣自治体との比較からみても、値上げをするべき。
仲小路会長
他には。
岡本副会長
市内約1,500社の業者への負担が45%増える。これを機に事業ごみ減量の啓発もあわせて行っていくべき。
前回の安達委員の意見もあるので、詳しく聞いていきたい。
石原委員
事業ごみ処理手数料は、経過措置を含めて8年据え置いている。
手数料の値上げとごみ減量啓発をあわせて行うことで、事業者には理解を求めたい。
桜井委員
長い間改定をしていないこと、また周辺の状況もあわせて考えたい。
当社の例でいくと、社内でのごみ減量の仕組みづくりを徹底したり、食品部門におけるレジ袋有料化等を行っている。
手数料の値上げをきっかけに、事業者の努力と消費者の協力でごみ減量を進めていくべき。
仲小路会長
他には。
宮川委員
事業ごみの大半を占めるのが食品残さや生ごみであるが、手数料の値上げにより食品リサイクルが進むのでは。
事業者にとってみれば、現状はリサイクルより廃棄の方が安い。値上げにより、リサイクルが受け入れられるのでは。
村瀬委員
一般家庭から出る生ごみは、婦人会でもぼかし作りによる堆肥化を勧めている。8年間改定をしていないことからも検討の時期ではないか。
行本委員
受益者負担を考えると、現状の負担は軽いものと考える。
食品リサイクル推進からみて、事業ごみ処理手数料が安いと、リサイクルは難しくなると言われている。
料金設定については、月刊廃棄物の9月号によると、全国的には100~200円/10kgである。地場産業、特に零細企業もあるので、慎重に決めていきたい。市が処理費用として必要な金額を公表すれば市民は納得するのではないか。
安達委員
経済状況を考えて値上げのタイミングを図ってもらいたい。
零細企業は特に、手数料の値上げをお客へ転嫁することは不可能。
方向性としては、値上げに全く反対ではないが、来年にいきなり200円/kgになるのは反対である。
広川委員
零細企業というわけではないが、1つの事例として春日井まつりの出店では、ごみのリデュースはおろかリサイクルも進んでいない。
事務局
ごみ処理量は平成19年度がピークであった。
平成18、19年度に行った搬入ごみ検査では、リサイクルできる紙や、市の施設で処理できない廃棄物が多く見受けられた。それを受けて、平成19年11月に一般廃棄物収集運搬許可業者を対象とした説明会を行い、許可業者を介して排出事業者へ周知徹底した。その後、ある程度の周知期間を設け、平成20年4月から適正搬入指導を実施した。
平成21年度では、条例改正により不適正な搬入をした事業者に対し、廃棄物の搬入禁止を課すような制度を設けた。
なお、食品リサイクルを行うには、200~300円/kgかかり、今年度は7事業者250トンの生ごみがリサイクルされている。
仲小路会長
まとめると、改定については進めていくと考える。あとは料金設定について、事務局から説明をお願いする。
事務局
別紙1、資料1~5に基づいて説明
仲小路会長
(安達委員に)経過措置についてはどう考えるか。
安達委員
3年の経過措置ということは、3年経つと200円/10kgになるということか。
仲小路会長
その通り。
石原委員
資料4で、平成19年から21年まで、トン当たり経費が増えているのはなぜか。
事務局
まず、トン当たり経費というのは、設備や機械の償却年数を考慮し、それぞれのランニングコストを出して合計したものである。増えているのは、ごみ量が減ると、薬品等の使用料は下がるが、設備の維持管理費や施設の運転にかかる経費はあまり変わらないためである。
石原委員
事業者の方へ正しい説明をしていかなくてはいけないと考える。
仲小路会長
他に意見、質問は。
安達委員
ごみ減量を続けていくことで、トン当たり経費がもっと上がり、さらに手数料値上げということはないか。
事務局
現状は2つの工場が動いている。さらにごみ減量が進めば1つの工場の稼動を停められるかもしれない。これによる大幅な経費削減の可能性もある。
安達委員
それでは、現在提示されている処理コストで検討するのが適正ではないのではないか。
事務局
将来的に、そこまでごみ減量が進んだ場合の話であり、現実的には今後施設の老朽化に伴う大規模修繕やオーバーホールもあり、維持管理費は増加していく。
広川委員
施設は、固定費用とランニングコストがかかっているので、ごみが減ればトン当たり経費が上がるのは当然。
行本委員
固定費が高くとも、民間企業であれば当然経費削減に取組まなければならないものであり、公共であっても同様のことである。
事務局
ごみ処理の全体経費の削減は、固定費、ランニングコストともに取組んでいかなくてはならない。
岡本副会長
手数料の値上げは慎重に、という意見があったが、行政と事業者がそれぞれ折り合いをつけなければいけない。
仲小路会長
経過措置についてはどうか。
事務局
3年なので、単純に考えると現状の(10kg当たり)80円から120円、160円、200円と上がることになる。
岡本副会長
3年間にわたる経過措置の中で、初回の改定金額が(10kg当たり)120円では近隣市町で一番安価な状況が変わらないので、もう少し高くするような検討が必要ではないか。
広川委員
平成24年に、公共料金の見直しが行われる。経過措置の中で見直しをすることになる。
4年前に策定されたごみ処理基本計画では、ごみ処理会計を明らかにするとしているが、今回の資料が出たことは良いことだと考える。
仲小路会長
過去2年、事業ごみの量が減ったのは、事業者主体ではない。これからは事業者主体の減量をお願いしたい。
岡本副会長
値上げについては、春日井市が今後どのように産業振興していくのか等々と絡み合わせて考えなければならない。
行本委員
施設は、長期整備計画に基づき作成され、ごみ量の推移も、計画値があり、そうした中で、他の自治体でも問題になっている。処理手数料が安いゆえに他市から持ち込みが行われていることを市民に説明した方が理解を得られやすい。
石原委員
何年かごとに費用を見直すことを示していくべき。
事務局
前は8年の経過措置があり、期間中は見直しができなかった。今回は何年かごとに見直していくということを盛り込むことができると考える。
仲小路会長
改定は適正な金額で、なおかつ条件付きで見直しを常にできる形で進めていきたいと考える。
意見も出尽くしたようなので、これで閉会する。
上記のとおり平成22年度第2回廃棄物減量等推進審議会の議事の経過及びその結果を明らかにするためにこの議事録を作成し、議長が署名(及び押印)する。
平成22年11月16日
議長 仲小路 浩 印
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