平成17年度第3回春日井市廃棄物減量等推進審議会議事録

ページID 1007722 更新日 平成29年12月7日

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1 開催日時

平成17年10月24日(月曜日)午後1時30分~3時

2 開催場所

春日井市役所3階 304・305会議室

3 出席者

【会長】

市民 吉田 光雄

【副会長】

学識経験者 水谷 允一

【委員】

市民 伊藤 月美
市民 井上 洋一
市民 梶田 美登里
市民 戸田 幸子
市民 仲小路 浩
事業者 青嶋 清
事業者 伊藤 忠和
事業者 川久保 清
学識経験者 平岩 知伸
学識経験者 岡本 秀昭

【事務局】

環境部長 松田 和敏
ごみ減量推進課長 吉富 孝一
清掃事業所長 加藤 千尋
クリーンセンター所長 高井 潔
ごみ減量推進課ごみ減量担当主査 加藤 裕二
ごみ減量推進課主事 田口 純

4 議題

家庭ごみの減量方策について

5 会議資料

6 議事内容

【議長】
本日は、前回の審議内容を踏まえ、当審議会としての家庭ごみの減量化の方向性について意見をまとめ、行政に提言していきたいと考えている。県内各市の指定袋に関する資料が提出されているので、事務局から説明を聞き、審議をお願いする。
【事務局】
資料に基づき説明。
【岡本委員】
可燃ごみは指定袋にしているが、不燃ごみは指定袋にしていない市があるが、なぜか。指定袋導入各市の燃やせるごみの指定袋の価格について、碧南市は120枚まで無料配布でそれ以降は100円とあるが、120枚で100円なのか、それとも何枚かでいくらなのか。また、他市の指定袋の価格は1枚当りなのかどうか。
【事務局】
不燃ごみの指定袋を導入していない市があるのは、塩ビ製のごみ袋は、焼却時にダイオキシンの発生という問題があり、その対策のため、まず可燃ごみの袋を指定する経過があったもの。このため、ダイオキシン対策として可燃ごみの袋を指定する市町村が多い。碧南市については、1世帯当り120枚は無料で配布し、使い切ったら1枚100円で販売している。
【仲小路委員】
指定袋の無料配布は、使い切ったら途端に1枚100円になってしまうが、そのことについて何か意見はなかったか。1世帯当り120枚無料配布ということは、使い切ったら世帯同士で融通し合えば購入しなくて済む場合も出て、1枚100円というのは有名無実になることもある。
【事務局】
2番目の資料は、昨年度の愛知県のデータを元にしており、各市町村には照会していない。
【岡本委員】
使い切ったら1枚100円にすると、経済的負担からなるべく無料配布分でごみを出そうということになり、ひいてはごみ減量につながるという抑止効果を狙っている。
【梶田委員】
他市では、指定袋の導入によって、ごみの減量が維持されているのか。
【事務局】
指定袋の導入時期が古い市町村は近年ごみの増加傾向がみられるが、導入した段階ではごみは減少している。名古屋市は平成12年から導入しているが、減少中である。他市の例からみると、指定袋を導入すればごみの減量効果が期待できる。
【仲小路委員】
他市の指定袋について、可燃ごみ、不燃ごみ、資源と3種類に分かれているのか、1種類だけなのか。
【事務局】
各市町村で異なり、白色の袋に文字を色分けして印刷したり、袋を色分けしている市町村もある。
【川久保委員】
指定袋の単価について、多治見市では以前は1枚20円だったが、今年4月に1枚50円に値上げされた。袋の単価を値上げしてごみの排出量を抑制するという意図がある。袋の大きさも小さくなり袋の単価が上がり市民の負担は大きくなった。
【仲小路委員】
指定袋の種類を分けているということは、可燃ごみ、不燃ごみ、資源と分けている市町村はそれぞれ大きさの違いが3種類あれば、9種類あるということか。
【事務局】
最大で9種類の市町村もある。
【水谷委員】
ごみ袋の色について、様々な色が採用されている。杉並区ではカラス対策で黄色の袋を採用しているが、それぞれ採用している色には、何か効果を意図しているのか、ただ主観で採用しているのか。
【事務局】
杉並区の黄色のごみ袋はまだ流通していないので単価は分からないが、通常のごみ袋の2倍以上にはなるといわれている。一般に市販されている黄色の袋が、カラス対策に効果があるかは現在調査中である。
【伊藤月委員】
杉並区の黄色の袋は透明又は半透明か。
【事務局】
不透明の袋に近い。
【岡本委員】
カラス対策としては、チラシ等で生ごみを包み出している。そうしていないとカラスにごみ袋をつつかれている。黄色の袋でなくてもこのような手法を実施するとカラス対策になる。
【議長】
ごみ袋の色の傾向について事務局から説明をお願いする。
【事務局】
他市の状況であるが、可燃ごみの指定袋については半数が白色、または透明、一部には青色やピンク色を採用している。なぜその色を使っているのかは調べていない。ただ、指定袋を黄色にすることは、カラス対策の意味合いがあると思われるが、市販の黄色の袋が実際にカラス対策に効果があるかどうかは検証の必要がある。杉並区の黄色の袋が決定的にカラスに効果があるとは実証されていない。
【平岩委員】
杉並区の黄色の袋は特殊な顔料を使っているが、その他の黄色の袋は普通の黄色の着色である。
【戸田委員】
カラス対策でネットを利用するようになってからカラスの被害は減っている。
【議長】
カラス対策としてネットの話が出たが、猫の被害もある。ネットではくぐって猫が中に入り込んでしまう。
【戸田委員】
指定袋というのは袋を指定することであって有料の袋とは違うのか。
【事務局】
ごみ処理有料化ということで国が推進しているが、現在、国の方針が具体的に示されていない。現時点で有料化とは、条例においてごみ処理手数料を定め市民に負担を求めるということと理解している。その方法としてごみ処理手数料を定め指定袋に上乗せする、あるいは有料のシールを販売する等が考えられる。東海市では、家庭ごみについて市の指定する袋1枚につき110円のごみ処理手数料を条例で定めている。
【戸田委員】
無料配布の袋でまかなえれば、処理費用は無料ということか。
【仲小路委員】
市で無料配布分の袋を負担することになる。行政で負担していくことが良いことなのか。1人月に100円程度の負担は平等にすべきである。負担する人としない人全てを無料にすると収集費用とは別に袋の費用も必要になってしまう。
【議長】
一定枚数までは指定袋を無料配布という方法と、最初から1枚10円、20円という収集費用をもらう方法がある。
【仲小路委員】
レジ袋を減らすということではどちらでも同じである。指定袋を導入するとレジ袋はごみ袋としては使えなくなる。将来的には収集費用の有料を明確にすべきである。袋の無料配布は好ましくなく、指定袋以外は収集しないとすべきである。
【岡本委員】
排出者がごみの排出量に応じた処理費用を負担すべきである。ごみを多く出す人も出さない人も税金でごみを処理している。排出者がごみの処理費用を負担するという受益者負担が原則である。ごみ処理の情報提供については、春日井市は他市に比べ遅れている。ごみの処理費用を突然有料化しても市民の理解は得られない。一気に有料化した方が良いのか、段階的に有料化した方が良いのかは検討が必要なものの、ごみを減量すればごみ処理に無駄な税金を使わなくて済むということを啓発すべきである。
【戸田委員】
指定袋の導入と有料化とは違う問題ではないか。東海市の場合、80枚まで袋を無料配布しているが、袋を指定しただけでごみ処理の有料化にはならないと思う。現在、指定袋の話をしているのか、ごみ処理の有料化の話をしているのか、その両方の話をしているのか。
【議長】
現在、指定袋の話をしている。
【岡本委員】
指定袋もごみ処理費用の有料化の出発点である。処理費用等も計算し指定袋に上乗せして指定袋の単価を決めるべきである。しかし、多くの市町村で採用しているのは単なる指定袋である。春日井市はもう一歩進めた指定袋を導入できるのかということである。そうするとかなりの市民の負担となる。市民にはごみをできるだけ出さないように啓発し、最低限指定袋は導入すべきである。市民に対して経済的な動機づけをしないと、啓発だけでは限界がある。しかし、一気に有料化では市民の理解が得られない。
【伊藤月委員】
多くの人がレジ袋でごみを出しているが、無料の指定袋を配布するのは市に負担が掛かるので抑えた方が良い。指定袋でごみを出してもらう習慣をつけてもらうことが第一段階である。
【戸田委員】
大、中、小と指定袋の料金が載っているが、なぜ資源にも大、中、小の指定袋があるのか疑問である。資源は、資源化に協力しているのだからレジ袋で出しても良いことにしておけばレジ袋も使える。
【仲小路委員】
指定袋を導入すれば9種類必要になる。導入時期には間違って出されることも考えられるので、段階的に導入すべきである。可燃ごみは減量する可能性があるので優先すべきである。資源については、導入していない市町村が半数あるので、検討する必要がある。可燃ごみ、不燃ごみを段階的に進めてはどうか。
【梶田委員】
剪定した庭木を指定袋に入れて出すのは大変なので、何か対策を検討して欲しい。
【井上委員】
資源は指定袋に入れる必要はない。袋を指定するのは可燃ごみ、不燃ごみだけで良いのではないか。
【青嶋委員】
瀬戸市は、指定袋を導入したことによって具体的な数字でどれ位ごみの減量化になっているのか。
【事務局】
クリーン作戦で45リットルのごみ袋を大量購入している。現在原油高により印刷経費も含め1枚当り13円から15円する。指定袋導入の各市で袋の価格が7円、5円のところがあり、実際にこの価格で購入できているのか疑問である。瀬戸市は、平成9年1月1日から指定袋を導入している。アンケートの回答によると、指定袋の導入によって一時的なごみの減量に効果があったが、慣れてくるとごみが増加してくるというリバウンドがあるということである。
【議長】
指定袋を導入するにあたって根拠として妥当性を検討する必要がある。
【戸田委員】
指定袋にしたとしてもごみの減量にはあまり効果がないのではないか。ごみの減量に効果のある指定袋の導入を検討すべきである。
【伊藤忠委員】
生ごみ処理機を使うと生ごみが3分の1位になる。しかし、できたものの処理に困ってしまうので、何か利用方法を検討し生ごみ処理機の奨励を再開して欲しい。
【平岩委員】
ごみの分別を徹底させるため、可燃ごみ、不燃ごみについて色分けした指定袋を導入するべきである。
【川久保委員】
事業所では、他府県からの転入者に、春日井市には指定のごみ袋がないことから、実際にはそうではないのに、分別が緩いのではないかと驚かれている。事業所でも、極力廃棄物としないために、かなりの費用を掛けてリサイクルしている。しかし、一旦は費用を掛けて、その次にはそれをどのようにしたら減らしていけるかという努力を行っている。したがって、春日井市もまず指定袋として、有料化のステップとすることが必要ではないか。
【水谷委員】
ごみ排出量の推移を多治見市へ調査依頼して欲しい。条例を制定し有料化すべきである。将来的に人口が増えた場合、ごみ排出量が増えるので、有料化に踏み切らざるを得ない。資源については、ごみステーション方式でごみ袋に入れず出している。レジ袋については将来的には1枚5円程度に有料化される動向にもなっているので、レジ袋も簡単には使えなくなってくる。資源はごみ袋に入れず、可燃ごみ、不燃ごみは有料の袋にしてはどうか。
【仲小路委員】
春日井市のごみの排出量は非常に多い。指定袋を導入すれば、排出抑制はかなり効果が出る。一気に有料化する必要はない。15年度のごみ排出量を見ても岡崎市に比べて春日井市は多い。環境基本計画の12年度に比べ25パーセント減を20年間で実施しようとしているが、ごみを資源化しただけで、そもそもごみの減量はほとんど進んでいないといえる。啓発には限界がある。有料化に進むための手段として指定袋ということである。審議会では、何時頃に有料化するのかの計画を提示していくことも必要である。有料化の計画を作っていかないと、20年後に25パーセント減らさなければいけないのに、ごみを資源化しただけで減量ができていないという現状である。
【議長】
まず、指定袋を導入し、将来的には有料化である。その理由づけとして、国の指針が示されていない、処理費に対する情報が十分把握されていない中で33市の内27市が指定袋を導入しているということで早期に指定袋の導入を提案したい。ただ、指定袋を導入することは市民に負担を求めることになるので、市民の理解を得る必要がある。その方法については、行政の積極的な情報提供と指定袋制度の徹底をお願いしたい。有料化についても提案の中に含んでいく。
【水谷委員】
指定袋を導入する時には最初は無料配布になるのか。
【議長】
有料化というのは、条例に処理手数料を制定して対応することである。袋をいくらにするかはこれからの行政サイドの検討事項だが、袋を指定するということが指定袋の導入である。
【戸田委員】
将来的に有料化へ向けての指定袋の導入ということか。
【議長】
そういうことである。
【水谷委員】
ごみの減量化の方法として、まずは指定袋を導入し、将来的な有料化に向けては市民がどういう方法で処理費用を負担するかを中期的な計画で示しておく必要はある。
【岡本委員】
有料化へ向けて短期的にごみの減量を啓発する意味合いで指定袋を導入すべきである。有料化への第一段階として指定袋を導入し、指定袋の中でも可燃ごみに限定し、その配布方法や価格は検討すべきである。廃棄物を市町村が処理するという法律が改正されれば有料化しやすい。
【伊藤忠委員】
名古屋市や岡崎市は指定袋の価格が市場価格であったり、その他の市は価格を決めているが、価格を決めるのに議会の議決を経ているのか。
【事務局】
条例ではなく規則や要綱で規定している。
【議長】
指定袋は前提として、指定袋の方式として有料化を前提にしてという意見と、有料化の前段階として指定袋の導入を前面に出すという意見がある。最終的な意見の決定は多数決になるのか。
【事務局】
これまで様々な意見が出されたので事務局で提言書の原案を作成し、会長、副会長と相談の上、取りまとめたいがどうか。その上で、原案を皆様に送付させていただき訂正等の意見を踏まえて、再度取りまとめていきたい。
【議長】
事務局からの提案について委員全員の了承を得た。
次に雑がみの収集について事務局からの説明をお願いする。
【事務局】
資料に基づき説明。
【議長】
対象物について何か意見はあるか。
【伊藤忠委員】
私自身一部実施している。雑がみを取り除くのに結構手間が掛かるが、排出方法の注意点を継続して計画的に周知して欲しい。
【井上委員】
ホッチキスの針はついていて良いのか。
【事務局】
ホッチキスの針程度であれば問題ない。
【水谷委員】
川久保委員に専門的な質問をしたい。菓子箱は何度も再生した紙で腰が弱くて、それ以上再生できないと聞いたことがあるがどうなのか。
【川久保委員】
菓子箱は再生可能ということでリサイクルに出している。
【水谷委員】
電話帳は再生紙でできておりNTTが回収している。雑誌、菓子箱、靴箱も再生紙でできており二度もリサイクルしたものである。それ以上リサイクルすると繊維質が切れ、腰が弱くなってしまう。
【戸田委員】
紙以外としては利用できないか。例えば緩衝材としてはどうか。
【水谷委員】
電話帳は再生し川の汚物の吸収浄化材として利用されている。シュレッダー屑はどうか。
【事務局】
シュレッダーの紙片の幅が狭いとリサイクルできないが、幅が広いものはリサイクル可能である。ただ、その基準を周知するのは困難なため、雑がみの対象にはしていない。
【議長】
雑がみの収集方法や実施時期について事務局から説明があった。ごみの減量化のため雑がみ収集をぜひ実施していただきたい。
【事務局】
本日の審議内容に基づき、会長、副会長と相談の上、提言書の案を事務局で作成する。作成した提言書案は、各委員の意見等を伺い、提言書として会長、副会長から市長へ提出していただく。行政として、その提言を踏まえ、施策として指定袋の導入が決定された段階で、本日出された意見等を参考とさせていただく。提言の時期については12月中を考えている。
【議長】
本日の議事は全て終了したので、以上で閉会とする。
上記のとおり、平成17年度第3回春日井市廃棄物減量等推進審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、議長が署名(及び押印)する。
平成17年11月18日

議長 吉田 光雄 印

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