伝宗尊親王筆十巻本歌合
伝宗尊親王筆十巻本歌合
でんむねたかしんのうひつじっかんぼんうたあわせ
平安時代 28.4×9.9センチメートル
十巻本歌合は藤原頼通(ふじわらのよりみち)の命によって編集されたもので、46回の歌合を収録している。10人ほどの人が分担して書いて、主催者別、年代順に並べて十巻の巻子本に仕立てたものである。清書ではなく原稿として書かれているので、早く書かれている。宗尊親王筆と伝えられるが、実際にはそれより200年も前の筆跡である。この歌合は、長保5年(1003)5月15日に藤原道長(966~1027)が主催した「左大臣家歌合」の一部分である。
きゝそめてこゝにこそまてほとゝぎすいづこ
なるらむよそにきこゆる 勝
まつもいけもこゝろありけるやどなればと
きはにすまむためしなりけり