伝藤原公任筆石山切

ページID 1010017 更新日 平成29年12月25日

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伝藤原公任筆石山切

伝藤原公任筆石山切

でんふじわらのきんとうひついしやまぎれ

平安時代 20.0×15.8センチメートル

京都の西本願寺に、柿本人麻呂・紀貫之ら36人の歌人の歌集が伝わっていて、「西本願寺本三十六人集」と呼ばれている。昭和4年に、その内の「貫之集下(つらゆきしゅうのげ)」と「伊勢集」が切断されたものが「石山切」である。西本願寺本三十六人集は藤原定実(さだざね)・定信(さだのぶ)父子を始め何人かで分担して書かれているが、この断簡は伊勢集で、筆者は明らかではない。料紙にさまざまな技法で美しい装飾が施された部分が多く、工芸史上でも貴重な資料である。

ともどもとだにし(た)はれぞせし
ともどもとしたふなみだのかはみづは
いかなるいろかしてながれけむ
  ひと
はるがすみはかなくたちてわかるとも
かぜよりほかにたれかとふべき
めにみえぬかぜをこゝろにたぐへつゝ
やらばかすみにあかれこそせめ

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