伝小野道風筆八幡切
伝小野道風筆八幡切
でんおののとうふうひつやわたぎれ
平安時代 24.8×12.7センチメートル
麗花集(れいかしゅう)という和歌集の断簡で、もとは冊子本。京都の男山(おとこやま)八幡宮に所蔵されていたので「八幡切」と呼ばれている。料紙は中国から輸入された唐紙(からかみ)で、唐草文様を雲母(きら)で刷り出している。繊細でしかも筆力があり整った書風である。料紙・書風などから11世紀後半の書であると考えられる。麗花集は完全な写本が残っていないため、八幡切は国文学史上でも貴重な資料である。
つとめてまへの女なへしに
露おきたるをみて
なかつかさ
ながきよをいかにあかしてをみなへしあさ
かげみればつゆけかるらむ
屏風に人のやまみちこゆる所
春宮のがくし のぶのり