伝小野道風筆愛知切
伝小野道風筆愛知切
でんおののとうふうひつあいちぎれ
平安時代 25.1×5.9センチメートル
観普賢経(かんふげんきょう)の断簡で、もとは巻子本(かんすぼん)。写経は奈良時代からたくさん書かれているが、平安時代の中頃になるとその書風がやわらかくおだやかな和様になってくる。愛知切は、和様の写経のなかで最も優れたものとされている。小野道風の誕生地が愛知県春日井市だと伝えられることから、愛知切と呼ばれるようになった。同筆の無量義経(むりょうぎきょう)が一巻現存し、これは藤原行成(ふじわらのこうぜい)筆と伝えられている。
仏唯願釈迦牟尼仏正遍知世尊為我和上
文殊師利具大悲者願以智慧授我清浄諸
菩薩法弥勒菩薩勝大慈日憐愍我故亦応