平成30年度第3回男女共同参画審議会議事録

ページID 1015928 更新日 平成31年2月27日

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1 開催日時

平成30年12月26日(水曜日)午前10時30分~午前11時45分

2 開催場所

青少年女性センター 第1集会室

3 出席者

会長

愛知淑徳大学非常勤講師           松田照美

副会長
愛知県弁護士会                   山内益恵
委員

春日井市小中学校PTA連絡協議会副会長   久野布味代

中部大学人間力創成総合教育センター

教職課程教育プログラム専任講師      澤田裕之      

公募委員                   鈴木照子

春日井商工会議所事務局長             鈴木夕雪

公募委員                       二村 勲

かすがい女性連盟代表理事           丸山真由美

連合愛知尾張中地域協議会副事務局長      水谷幸一

事務局

市民生活部          部長    野村英章
男女共同参画課        課長    林 一元
男女共同参画課        課長補佐  勝 千恵
男女共同参画課        主査    原口幸恵

4 傍聴者

 1名

5 議題

  1. パブリックコメントの実施結果について
  2. 第3次春日井市DV対策基本計画について
  3. 答申書(案)について

6 会議資料

議題1 パブリックコメントの実施結果について

原口主査

 パブリックコメントの実施結果について説明

山内副会長
 市の考え方は、市民にどのように公表するのですか。
林課長
 ホームページ等で公表します。
山内副会長
 誰でも見れるのですね。熱心に色々とご指摘くださって、ありがたいと思います。市の考え方についても丁寧に答えてくださっていますが、一箇所だけ、N0.9の男性相談窓口についての回答がそっけない感じがします。県の窓口を紹介されているのであれば、それを記載されたらいかがかなと思いました。市で行っていること以外は書かない、という方針ですか。
林課長
 愛知県のことは、あえて掲載しないこととしました。
山内副会長
「今後の参考とさせていただきます。」という表現が何箇所かありましたが、本当に参考にしてくれるのか。男性のDV被害者の方で切実な方もいます。市の姿勢を出してもいいと思います。
林課長
 電話相談については、男性からかかってきた場合は受けています。面接はお断りしています。男性専門の窓口はありませんので、こういう表現にしました。
澤田委員
 今後、男性専用の相談窓口を開設する意図も春日井市にはないのですか。
林課長
 調査研究の段階です。
澤田委員
 違和感があり、この表現は時代と逆行している表現です。男女共同参画に関しての先進的な自治体の紹介が内閣府のホームページにいくつか表記されています。いずれの自治体においても「性別を問わず」とあります。推進していくのであれば、性別を問わず受け入れていくべきだと思います。
林課長
 何年か前から検討しています。現状をみますと、女性の相談者が大多数を占めている中で、男性を受け入れるためのハード面や相談場所、加害者が被害者を装ってくるのではないか等、想定されますので、慎重に研究している段階です。
松田会長
 ご指摘どおり回答の仕方が冷たい印象を受けます。男性の相談は県に繋げているというご説明がありました。この表現ですと、切り捨ててしまう印象ですので、「男性の相談については県に繋げています。」というのはどうでしょうか。シャットアウトされている感じがします。検討していただけたらと思います。
山内副会長

 「専門の相談はありませんが、電話では男性からの相談も受けています。」でもいいと思います。

水谷委員
 私も気になりました。男性をシャットアウトしてしまったら、男性が相談する場所がなくなります。春日井市として、愛知県の相談窓口を案内しているのであれば、それを全面的に出していいと思います。男性としてDVを受けている方への対策を、春日井市としてとっていかないといけないと思います。
山内副会長
 すごく大事な問題で、DVは一方的に男性から女性という案件もありますが、女性が弱いからDVを訴えるという案件もあります。強い男性が被害者を装ってくる場合もあります。心配されるお気持ちもわかりますが、女性がとても強いケースも増えています。男性から女性というDVだけではないと法律相談を受けていても感じます。男性が女性に保護命令を出してくるケースを経験していますし、今後も増えてくると思います。
松田会長
 あまりにも冷たい印象になりますので、少しニュアンスをご検討いただきたいと思います。
澤田委員
 2ページ、NO.4についてですが、「警察庁の統計資料により把握しており、巻末の「参考資料」に掲載します」とあります。市としてどう把握しているのかが知りたい。市が男性DV被害者の件数増加について、どう向き合おうとしているのか、資料を見てくださいだけではなくて少なくとも春日井市、愛知県のデータを掲載して欲しい。警察庁のデータを見てください。では寄り添っていないと思います。春日井市がやりたくてもできない理由があるのかもしれませんが、抜本的に突破していくためには性別を問わず他人任せ的なところではなくて、一自治体が今から取り組もうとしています、と随所に表記した方が伝わると思いました。
松田会長
 市としては、把握していないですよね。
林課長
 市民意識調査では、男性女性それぞれのDVの被害状況についてアンケートを取っています。社会的に年々増加傾向にあるのか、という質問でしたので、国レベルの話と判断して警察庁の資料を掲載しました。
松田会長
 実際は、警察庁の資料になるということですね。
林課長
 春日井市においても 、5年前と比較して男性が暴力を受けている割合は若干増加しております。本市も全国と一緒だと思っています。考え方につきましては、再度検討させていただきます。
澤田委員
 NO.7市の考え方としては、「今後の参考とさせていただきます。」とあります。パブリックコメントでは、DVは根っこから根絶していかなければいけないのでは、その方策として幼児教育の時点で人権教育を推進した方がいいのでは、というご意見ですよね。非常にセンシティブな問題です。客観的に言いますと、幼児教育では他人を思いやることや人権など、教育要領や保育指針で書かれています。発達の段階において思いやる気持ちなどを保育活動に還元して実施をしています。根本的なところは、就学前教育は義務ではない。義務教育として、すべての子どもたちが受けることは想定していないです。教科書などもありません。自然的に子ども同士のケンカの際にぶってはいけない、なぜぶってはいけないのか、というのを通じて思いやりということを伝えていくぐらいです。やっているかというと、指針や要領に書いてあるのでやっていると思います。実際DVが起こっている家庭の子どもが延々と教師目線や上から言われるとどうなのか。自立した人間は客観的に見る力があるので、DVはいけないこととわかりますが、子ども達が家に帰るとそういう両親がいる。学校に行くとDVはいけない。お父さんがお母さんをいじめているよね。お母さんがお父さんをいじめているのはいけないことだよね。ということを言うと、自分のお父さんはいけない人だ。お母さんはいけない人だと思います。DVは啓蒙的に暴力を振るうお父さん、お母さんはいけない人だというように一方的に言うのもかなり問題があると私は思います。啓発する方は楽だと思います。実際にその状況下にある子どもたちの気持ちは、言われれば言われるほど傷つきます。でも、お父さんでありお母さんでもあります。その子が何を信じたらいいのか、となってしまいます。結局、そこまでを視野に入れた教育というものが発明されていないので、表面的には啓蒙活動とか人権教育とか推進していきましょうという試みはいいですが、方法です。方法を考えないといけないので、教育委員会や男女共同参画課で行っていくには限度があります。首長も入れて教育会議で提言していただいて、そこでやっていただく。指針ではありますが、方法はそれぞれの保育所、幼稚園にまかされています。自治体としての取組みは、県レベル、教育委員会レベルで巻き込んで人権教育そのもののあり方とか方法を画策していく、というようなメッセージを出すべきではないかと思います。暴力はダメだとわからせることによって、その子に痛烈なダメージを与えます。家に帰れば、そういう両親がいるということまでを考慮した取組みは、教育レベルでは必要です。
松田会長
 検討というか、研究レベルですね。
澤田委員
 研究です。映画を見て思い出してしまう、フラッシュバックなど我々も色々とあると思いますが、それと同じです。今日、学校で先生がいいことをお話した、という子もいますし、逆に家のお母さんはそうなんだ、お父さんはそうなんだ。と、抱えてしまう子どももいます。その子たちのことも考えた言葉が必要です。
松田会長
 パブリックコメントで答えるというよりか、男女共同参画課とか学校教育課とかの宿題ですね。
澤田委員
 国を巻き込まないとダメです。表面的にDVをなくそうと、試みは崇高ですが方法がわからない。啓蒙なのか、教育なのか、そこの段階です。大きく根っこから見つめないといけない。そのためにはナショナルレベルで行うべきだと思います。
林課長
 庁内会議であるDV対策連絡会議や、関係機関からなるDV対策関係機関連絡会議がありますので、今のご意見を踏まえながら研究していきたいと思います。
野村部長
 関係機関、教育委員会を含めた庁内会議があります。こういったご意見をいただいたことを情報共有する中で、具体的な取組みはこれからになります。ご意見ありがとうございました。
山内副会長

 関係各所と相談します。と書かれた方が、市民の皆さんからしてみたらいいと思います。

林課長
 そういったことも含めまして、今後の参考とさせていただきます。としました。
 
松田会長

 大きな宿題ですね。

丸山委員
 No.10ホームページ上で、なかなか相談窓口までたどりつかない、とあります。「今後の参考とさせていただきます。」という表現になっています。担当は広報広聴課になると思います。ホームページの見直しは定期的にされていると思います。参考とさせていただきます、だと何もしてくれないのではと市民は受け取ります。せめて担当課に伝えて、この先改善していきます。という市の気持ちを伝えたほうがいいと思います。見直しの機会に見やすくするのか、ここではすぐ答えられないと思いますが、うまく表現されるといいと思います。今の時点では、調査研究の段階ではないと思います。担当課に伝えていただきたいと思います。
林課長

 広報広聴課を含めた市の考え方になりますので、こういった書き方になります。

松田会長
 参考とさせていただきます。を検討させていただきます。に替えると少し印象が変わりますが、全体的に表現が冷たい。というところに、委員の皆さんはひっかかりを感じていると思います。できる所とできない所があります。行政用語とか紋切り型の表現とか、そこにこだわらないでやっていただいたほうがいいと思います。
丸山委員
 日頃、男女共同参画課の皆さんが頑張ってらっしゃる姿を知っていますので、なおのこと誤解を与えます。
松田会長
 一生懸命やってらっしゃるのに、この表現だともったいないです。血を通わせられる所は通わせていただきたいと思います。

議題2 第3次春日井市DV対策基本計画について

原口主査

 第3次春日井市DV対策基本計画について説明

松田会長
 巻末に春日井市の現状が掲載されていますので、わかりやすい資料になっていると思います。
水谷委員
 先ほどの、男性相談での内容とかぶりますが、10ページのNO.7に男性に対する相談体制を整えます。と継続で事業があります。整えていくということを、 行ってほしいと思ます。
山内副会長
 DVの背景が変わってきていると思います。7ページの〇3つめ、DVは女性が圧倒的に被害者で、特に日本では固定的な性別役割分担意識が強いので女性が一方的に虐げられている状態が強かったと思います。今でも、固定的な性別役割分担意識が強いというのが市民意識調査でわかりました。それが、経済力の格差にも結びついています。暴力の背景は難しい複雑と思いますので、こういった表現も少しずつ変えていかなければいけないと思いました。
松田会長
 刻々と状況、背景が変化しているというのは痛感しています。
山内副会長
 社会の認識は変わってきたと思います。
澤田委員
 DVとかハラスメントは、近年日本において出てきています。突如DV等が出てきたと一般にはとらえられています。30年前、40年前にDVはあったのか、実際にご家庭のドアを開けたらあった事例です。DVという言葉もなかったです。そもそも女性はこういうもの、男性はこういうもの、という社会風土が日本には根付いていました。DVはだめだとか、ハラスメントはだめだということが近年出てきた背景には、日本が変わっていかなければいけないと、うみが出てきたと思います。参考として取組みを見ていかなければいけない所は外国だと思います。アメリカよりもヨーロッパの方が、古来から女性の立場は社会通念上ありました。ヨーロッパの取組みからみると日本は10年遅れています。ヨーロッパでは80年代70年代に出てきて、日本は90年代後半に法律が出てきて、これからとなります。外国ではどういう取組みがあるのか、アンテナをはってみないと、日本の枠だけで考えるとなかなか難しいと思います。外国研究をしている身からすると考えます。
二村委員
 フォーラムの講演会での話は、感銘しました。水際で頑張っている人達がいる、支えきれないというのはわかっています。氷山の一角でこの先どうなるのか、人権問題、社会的問題が根っこにある。解決しない限り、増える一方だと痛切に感じました。相談窓口にたどりつけない子が課題だと言われていました。講演会などの機会が、きっかけになると思います。啓蒙になりますが、大きなところでやらなくても小さなところ、地域でやられると自分のこころが休まるような場所が見つかると感じました。
松田会長
 相談にたどりつけないような若い人たちにどう届けるか。難しいですね。
丸山委員
 当事者に情報が一番届かないというのを実感しています。支えていくような人を支える、見つけ出して、社会に問題だということを言う人達を育てていくことも大事だと思います。そのためには、男女共同参画課で講座等を行っていただいてます。地道な活動を続けていかないといけないと痛感いたしました。短い時間にパブリックコメントをまとめていただいて、担当課との折衝だとか、まとめていただいて男女共同参画課の皆さんには、感謝しております。
松田会長
 丸山委員が委員の皆さんの思いを代弁して締めくくっていただきましたので、議題2はここまでといたします。

議題3 答申書(案)について

原口主査

 答申書(案)について説明

議題4 その他

今後の予定について説明

 上記のとおり平成30年度第3回春日井市男女共同参画審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び出席委員1名が署名する。
 

平成31年1月26日

                                      会長  松田照美
                                      署名人 鈴木照子

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